蛇の目の不思議

「蛇」には不思議な符合があり過ぎると感じているが、

「じゃのめ」として知られる蛇の目も、不思議である。

一般的に蛇にはほとんど視力がないらしく、あのように、いかにもよく見えそうな目は、あくまでダミーとして頭部に貼り付いているものらしい。

「見ているのか、見られているのか、蛇の目の神秘性に惹き付けられた古代の人々」。

生物一般の世界をつらぬく黄金則は、「捕食」であろう。喰うか、喰われるか。

そしてそれはまず、見るか、見られるか、という能動受動性を契機としているであろう。

本能的には、反射運動的には、攻撃するか、逃げるか、ということだ。

ところが、へびの目は、「見ているのか見られているのか、分からない」ということなんだね。

ただ、鏡のように、そこに貼り付いている。

だから、「カガ-見」と、古代人は呼んだのだと、吉野裕子さんは言う。(カガ(カカ)は蛇の古語)

小動物は、へびの目、じゃのめを目にすると、鏡のように行動が貼り付いてしまう。

そして、パクリである。


図:アオダイジショウ カカメ(じゃのめ)

 

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