ヌースアトリウムにて 画家の掘内亜紀さんとお話する

ヌースアトリウムより帰る。あらためて思ったのは、ヌーソロジー周辺がにぎやかになって来ているということ。

画家の掘内亜紀もいらっしゃっていて、たまたま2次会で席が近く、同席していただいた。奈良の三輪山のふもとに住んでおられるとのこと。ポストカードを見せていただいたが、蛇の絵が多い。三輪山は、山そのものが蛇の御神体の元祖的存在。自分も民族学的な意味での蛇に関心があるのでうれしい。

この国に蛇をことさらに嫌う文化はないと思うが、蛇にまつわる「畏敬」のうち、敬いが弱まったことで畏怖の側面が残されて強まり、とくに女性に、蛇嫌いのこだわり感があるのではないか。これはおそらく、文化伝承のあるなしの問題で、敬いの習慣があれば、恐れは畏れに変わるのでは?

そこらへんを亜紀さんに聞いたところ、自分のところは三輪山信仰の地元なので、蛇を嫌うということがまったく無いとのこと(笑) 三輪山そのものが神様、「三輪山のみぃさん(巳さん)」などの知識はあったが、具体的に三輪に住む人の感性に触れるのは初めてのことだ。

蛇の絵は、リアル過ぎると気持ちが悪い、逆に簡略化が過ぎると稚拙、意外に難しい。先住民アートなどでは良い表現が見られるように思う。亜紀さんの作品は、技法として洗練されつつ、プリミティブな、呪的なニュアンスがあり、たいへん気に入った。画像:200px縮小

 

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