二つに割った箸をもとに戻す

舞踏家:「この二つに割った割り箸をもとに戻せる?」
詩人:「…」

その答えは、「二本の割り箸をさらに手で割り、口に放り込んで、むしゃむしゃ噛んで飲み込む」というもの。

しかしこれは、回答というよりも、またひとつの問いとなっているのだと思う。

割り箸は、食べるための道具であるが、その道具そのものをまた食べてしまう。

そういうパラドキシカルな面白さであるが、

舞踏家と詩人との間のテーマは“身体”ということであるから、その“道具としての箸”とは、“身体”の喩えである。

よって、道具として用立てしている身体を無くしてしまう、ということの状況を、より詳しく考えていかねばならない。

そういう二次的な問い建てになっている。

・・・・・・

箸は、手で持って、用立てるものである。

また箸は端(はし)でもあるので、逆にいえば、割れた割り箸の、もうひとつの、他の割り方、というニュアンスも考えられる。

つまり、割れた割り箸を、使って、その割り箸そのものが、一本の割り箸に戻るような方向性をもつ、箸の使い方がある、ということだ。

それを一言でいえば「重心感覚」ということになるが、ここにおそらく、「黄金分割比φ」というものが関与しているのではないか、ということだ。

以下、ヌーソロジーからのデータ。

─引用─
コ:黄金比は重心が生み出すものですね。
オ:はい重心が生み出すことによって働きに変えたもの。
─引用─

─引用─
コ:月と重心はどのような関係ですか。

オ:同じものです。しかし、対化の方向は全く逆。付帯質の力も全く逆。次元交差も全く逆。変換作用は同じです。月とは神という次元を交差する変換作用のようなものです。
─引用─

-引用-
●重心(じゅうしん)

ケイブ(タカヒマラ)における黄金分割点そのもの。二つの黄金比(内分比、外分比)を見い出すもの。対化の内面と外面を分割するところ。対化の外面から内面に入るところとは、人間が顕在化を起こす最初の部分と考えられるので、このとき人間の意識に顕在化を起こさせる起点となっているものが重心の位置となる。
-引用-

ひとまず、解釈は置くとして、黄金分割比φと複素共役というのは、関係があるのでしょうか?