原形質流動に関して
1年前の、細胞の原形質流動に関する自分の記事が出ていて、あらためて、面白い現象だと思った。
「細胞の原形質」という言葉は、もともとは、そこに細胞の生命力が宿っている、という神秘的なニュアンスをもっていたらしい。生気論的な話。
今現在、原形質という言葉は、「原形質流動」などの用語に残るだけであるという。
漠然と細胞の中身を示す言葉。あるいは、「細胞質基質(細胞質から細胞内小器官を除いた部分)」とほぼ同じ意味として用いられる。
細胞という生命の原点の、その中の、原形質流動の力の源がどこにあるのか。それは、細かく分解すれば、その機序は明らかになってくるが、「それそのもの」はおそらく見つからないのだろう。
先の記事では、増永静人氏の「氣と原形質流動の関係」説。そして、金沢光男医師の、細胞という空間の内部/外部性の本質を、黄金比φに求める研究。
ここに、なんらかのパラレルな関係があるのではないか。
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資料として、Wikipediaより以下。
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原形質流動
生きている細胞の内部で、原形質が流れるように動く現象。
狭義には植物細胞で見られるような細胞の外形が変わらない運動。広義には、アメーバ運動のような細胞全体の運動も含む。
-引用-
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1772年、イタリアの顕微鏡解剖学者コルティが、シャジクモの細胞内容が循環運動していることを記載したが、あまり注目されなかった。
1807年、ドイツの植物学者トレヴィラーヌスがこの現象を再発見したが、細胞内の熱の不等分布による、対流のような現象と考えた。
この現象の発生機構が明らかになってきたのは20世紀中頃に入ってからである。
1956年、神谷宣郎らのシャジクモや粘菌を用いた研究で、原形質流動は原形質のゾル=ゲル界面での能動的な「すべり」によって発生する、とする滑り説を提唱した。
流動力はアクチンとミオシンの相互作用によるものと仮定されていたが、1974年にシャジクモ類からアクチンフィラメントが、1994年には車軸藻からミオシンが同定され、その機構が立証された。
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以下、Facebookの1年前の記事のシェア
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氣、・・・現象世界における深層部の、カオシックな流れ?
氣は感覚される。その感覚されている氣を送り出している上次元構造があるということだろう。
曰く、
「天地創造の以前の渾沌を道(タオ)と呼ぶ。道は万物の源。一つに集まると氣。散じると天地となる。」
氣そのものがどうだ、という分析であるよりも、集まる~散ずるという関係性として述べられている。
このような氣の働きを、より具体的に、生物の細胞に関連付けているのが東洋思想の増永静人氏の意見。
「(気の通り道である)経絡が、生命に固有のものと考えるならば、それは細胞にみられる原形質流動の発展したものと考えるのが適当だろう。」
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新潟県柏崎市の総合病院、柏崎病院の院長である金沢光男氏の『進化のリズムとメロディ』では、このように述べられている。
「細胞内外の浸透圧差の発生こそ、血圧発生の第一の動機でしょう。ついで、体細胞間の物質の輸送手段としての脈管系の発達と輸送エネルギーとして圧発生が求められていったのではないか。」
「細胞の内外の電解質の働きは、カリウム(K)、ナトリウム(Na)が大きな役目を果たしている。(中略)原子量的にも、K/Na比=39.10/23.98は、1.6298と、黄金比1.618に近似する。」
(「血圧はなぜ発生したのか─ビッグバンまで遡行して」 p.223)
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人体は、細胞→組織→器官と構造的に階層化されている。またその一方で、常に、もっともフラットな次元として、細胞間のコミュニケーションの通路があるという考え方。
氣を感知するのは、なんらかの五感を超えた超越感覚ではなく、むしろ逆に、感覚を手放した時に、中から剥けるようにしてあらわれる原始感覚である。
これは、皮膚感覚に近いが、通常、皮膚感覚は、意識の方向としてなんらかの対象物に向けられている。対象化されている。よって、この対象化の働きを、皮膚感覚から取り除いた時に、皮膚の全体感覚が、ひとつの原始感覚として顕れると考えられる。
皮膚には、原始的なレベルではあるが、さまざまな感覚、・・・視覚、聴覚などが総合されているらしい。これは、子宮の中で胎児が用いていた機能なのだろう。
つまりそれは、対象化された直線的な感覚ではなく、あらかじめ何かと何かがつながっている、円環的な感覚の体系なのだろう。
原形質流動に関して。http://goo.gl/LmMTZO
-引用-